統計学の確率と予測を裏切る例外、有利なデータのない阪神タイガースは不確実性で優勝できるか
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阪神タイガースが、なぜか勝っている。8月8日現在では首位。
防御率リーグ5位、チーム打率リーグ5位、盗塁も本塁打もリーグ最下位。
失点がリーグ5位、得点がリーグ最下位。
いいとこなしの阪神タイガース(笑)
セイバーメトリクスの産みの親、ビル・ジェームズ。
ビル・ジェームズが発明?したピタゴラス勝率とは、得点と失点から、チームの勝率を予測する計算式である。
ピタゴラス勝率 = 得点の2乗 ÷ (得点の2乗 + 失点の2乗)
この改良版、より現実の結果を反映したものが、Pythagenpat勝率。
Pythagenpat勝率 = 得点のn乗 ÷ (得点のn乗 + 失点のn乗)
n:Pythagenpat指数
Pythagenpat指数 = ((得点 + 失点) ÷ 試合数)の0.2856乗
Pytha勝率:Pythagenpat勝率
ピタ勝率:ピタゴラス勝率
(パ・リーグの表も同様)
試合数 | 得点 | 失点 | 勝率 | Pytha勝率 | ピタ勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 100 | 333 | 407 | 51.50% | 39.75% | 40.10% |
巨人 | 103 | 337 | 325 | 51.00% | 51.88% | 51.81% |
ヤクルト | 101 | 401 | 380 | 50.00% | 52.78% | 52.69% |
広島 | 97 | 372 | 339 | 47.90% | 54.80% | 54.63% |
DeNA | 102 | 373 | 420 | 47.50% | 43.88% | 44.09% |
中日 | 101 | 344 | 361 | 43.40% | 47.50% | 47.59% |
計 | 604 | 2160 | 2232 |
※セ・リーグ:Pythagenpat指数=2.072
8月8日までのPythagenpat勝率によると、順位は
つまり、阪神はダントツ!の最下位になる…
阪神タイガースの、現在の順位と、統計やぶりの例外を解釈すれば、接戦で勝ち、大量失点で負けるということだ。
現に、8月8日までの結果もそうなっている。
407 - 333 = 74
74 ÷ 100 = 0.74
阪神は、はじまる前から1点弱のハンディを背負っていることになる(笑)
結局、少ない得点で逃げ切るか、同点もしくは1・2点ビハインドながら継投で勝つか、先発か中継ぎが試合を壊してぼろ負けするか、勝つときはしぶとく、負けるときはあっさり(ガッカリ)という、この球団の体質がよく現れている感じだ。
非常に目立って活躍している投手・野手もいないし、逆に監督の采配がすばらしいとも言いがたい。
ただ、これも統計的に評価すれば、就任の年は5位でも、次は2位・2位で、去年は日本シリーズに出て、今年も優勝争いをしている。
暗黒時代に比較すると、阪神にしては「名将」と見なせるだろう。
防御率が悪く、打率が悪く、盗塁も少なく、本塁打も少ない。
チームとしての良さが、ほとんど見当たらない。
甲子園という過ぎたるホーム球場と、熱狂的なファンが際立つばかりだ。
ひょっとしたら、画期的な新しい野球をやっているのかもしれない(笑)
広島は、先発が試合をつくることが多いが(クオリティ・スタート)、貧打と拙攻によって接戦で負けることも多い。
(貧打と拙攻はセ・リーグに共通している)
まあ、選手がここ一番で活躍しないし、監督の采配も悪いのかもしれないが、球団の体質というか、勝ち負け以外のところでマネーボールをやっているような…
試合数 | 得点 | 失点 | 勝率 | Pytha勝率 | ピタ勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ソフトバンク | 95 | 437 | 311 | 67.40% | 66.93% | 66.38% |
日本ハム | 98 | 425 | 406 | 55.70% | 52.37% | 52.29% |
ロッテ | 95 | 394 | 393 | 51.10% | 50.13% | 50.13% |
西武 | 101 | 413 | 408 | 47.90% | 50.63% | 50.61% |
楽天 | 97 | 322 | 392 | 44.70% | 39.95% | 40.29% |
オリックス | 98 | 363 | 372 | 42.70% | 48.73% | 48.78% |
計 | 584 | 2354 | 2282 |
※パ・リーグ:Pythagenpat指数=2.262
ソフトバンクは、実際の勝率とPythagenpat勝率とピタゴラス勝率と、ほぼ同じである。
もっと言えば、CS争いをしてもおかしくないオリックスを除いて、他球団は順当。
西武は、連敗しているだけでなく、その負け方も接戦を落としている。広島と同じ。
セ・リーグは、やはり巨人を中心に、対抗がヤクルトか。
広島は、接戦を落とすチーム体質になっている気配なので、厳しそう。
阪神は、このまま野球科学の真理・常識をくつがえしてくれるか、ファンとしては大いに期待したい。
パ・リーグは、ソフトバンクの優勝でほぼ決まりの様相。
CSの残り2チームがどこになるか、西武も今は運が悪いだけのような気もする。
案外、日本ハムが4位に落ちる可能性もありそう。
ロッテは、何かしら底力がある。
Pythagenpat勝率からは、阪神は優勝する可能性がほとんどない…
ただし、残り試合数が40ちょっと。
データにもとづく確率や予測を粉砕する「不確実性」もある!