スマホサイトWeb WordPressなどのSEO
小画面 少コンテンツ 省テキスト 多画像対応の
コーディング実験検証
「インテリジェンス」と聞いて、教養あたりかなと思っていたが、なんと軍事用語
軍事的な情報の収集と分析、諜報活動などである
中国の紀元前数百年前の『孫子』のインテリジェンスを考察してみよう
『孫子』の書物や解説書
おすすめは
下記は、米陸軍戦略大学校(大佐および中佐レベルの人たちが入学対象)テキストなので、軍事的な知識が乏しかったり、孫子やクラウゼヴィッツを知らない人はハードルが高い、あるいは読む価値が少ないかもしれない
非常に有名な「孫子」の文言
自軍と敵軍の情報を収集し分析しておけば、数多く戦争しても敗北する可能性は非常に少ない
つまり、インテリジェンスが重要であるという言説である
上記の文言(彼を知り己を知れば…)の前段には
知勝有五
勝ちを知るに五あり
つまり、百戦不殆のインテリジェンスとは、次の5つである
日本語訳のみ列記する
戦う相手、戦う場所、戦う時期など、知っていれば勝つ
まず、守勢が万全なら負けないようにすることはできる
よって勝つためには、敵の守勢が万全ではない時を待つ
自国を負けないようにすることはできるが、敵国を負けるようにすることは難しい
古のいわゆるよく戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり
よく戦う者が勝っても、智名も勇功も無い
勝兵はまず勝ちてしかる後に戦いを求め、敗兵はまず戦いてしかる後に勝ちを求む
自軍と敵軍を知り、戦う場所や時期を知っていれば、遠征しても戦争するべき
そうでなければ、左軍は右軍を救えず、右軍は左軍を救えず、前方は後方を救えず、後方は前方を救えない
千里でも数十里でも数里でも同様
自軍の配備は秘匿して、敵軍の配備を知っておく
自軍が一つにまとまり、敵軍が十に分散配備されたとき、一丸となった自軍で敵軍の十に分散したうちの一つを攻める
自軍の配備を秘匿できれば、敵軍は多方面に配備しなければならない
分散して少なくなっているところの敵軍を攻める
敵軍が、前に配備を厚くすれば後ろは手薄、後ろを厚くすれば前が手薄、左を厚くすれば右は手薄、右を厚くすれば左が手薄、すべてに配備すればすべてが手薄となる
分散した軍は守勢に回る、集中した軍は敵を守勢に追い込む
軍や国の命令が有効で懲罰が適切であれば、兵や民は服従する
兵には走る者あり、緩む者あり、陥る者あり、崩れる者あり、乱れる者あり、北(に)げる者あり。およそこの六者は、天の災にあらず、将の禍なり
兵士に問題があれば、将軍の問題である、ということである
次はかなり深刻な言説
これを行く所なきに投ずれば、死すともかつ北(に)げず。死焉んぞ得ざらん、士人力を尽くす
簡単にまとめると、恐ろしいことだが、後述の「死地」に軍をおけば、逃げることなく、死をおそれず、ただ勝つことだけを求めて戦う
次は準備の一つ、軍備
用兵の法は、馳車千駟、革車千乗、帯甲十万
馳車とは、馬四頭つなぎの戦車、それが一千
革車とは、革張りの戦車、それが一千
鎧兜で武装した兵、それが十万人
そのほか、情報収集と諜報活動のインテリジェンス、兵糧や後方支援のロジスティクスなどの、準備
将軍の重要性を説いたあと
故に、君の軍に患となるゆえんのもの三つ
軍の進むべからざるを知らず、これに進めといい、軍の退くべからざるを知らず、これに退けという。これを縻軍という
三軍の事を知らずして三軍の政を同じにすれば、すなわち軍士惑う
三軍の権を知らずして三軍の任を同じにすれば、すなわち軍士疑う
三軍すでに惑いかつ疑うときは、すなわし諸侯の難いたる。これを乱して勝を引くという
進軍すべきではないときに進軍せよという、撤退すべきでないときに撤退せよという、縻(牛の鼻輪)につながれた軍隊となる
続きは理解しづらい言説だが、軍事を知らずに、君主が指示や干渉をおこなえば、自国の兵は迷い疑い、外国の要人はつけ込んでくる
君命も受けざるところあり
将軍は戦争では腹をくくらなければならない
さらに君主も、言うことを聞かない将軍を採用する度量も
「間」とは間者、諜報工作員、スパイ、英語版「孫子(Sun Tzu:The Art of War)」では「secret agent」となっている
五間とは、因間、内間、反間、死間、生間
因間とは、郷人つまり敵国人、敵国の国籍を持つ者、敵国の出身者
郷間ともいう
内間とは、敵国の官人つまり官僚や軍人など
反間とは、敵国の諜報工作員を逆に利用つまり二重スパイ
こちらにやって来た敵間を探し、利益を与え、反間として採用する
反間の仲介で因間や内間を獲得する
五間は、反間を軸とする
偽の情報を敵に知らせる者
言葉は悪いが使い捨て
生間とは、敵の情報を生きて帰って伝える者
九とおりの地、戦場には、九とおりの変化がある
自国内で戦うと兵は逃げやすい
散地では戦ってはならない
人心掌握、志を一つに
自国近郊の敵地で戦うと兵士は逃げて帰郷しやすい
軽地には留まってはならない
軍の連携が大事
こちらにも相手にも利益のある場所
争地の敵は攻めてはならない
後続部隊との距離
こちらも相手も行き来がしやすい場所
交地では味方の連携を失ってはならない
守備をおこたらない
諸国に隣接して争奪戦が繰り広げられる地域
衢地では同盟を結ぶ
将は友好的に
敵国深く城などを背にしている場所
重地では略奪などはもってのほか
糧食の補給が重要
山や林や谷や沼など行軍しづらい道
圮地は一刻も早く通り過ぎる
将は迅速な進行を
侵入するには狭い道、脱出するには曲がりくねった道、少数の敵兵がこちらの大軍を撃つ場所
囲地では謀略
出入り口の安全を確認
よく戦えば活路が開け、そうでなければ敗走する
死地では戦いあるのみ
とにかく徹底抗戦、勝つ以外に生きる道はない